泉北郡忠岡町忠岡東の、さかい眼科クリニック|眼科、白内障手術、緑内障治療

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院長の想い

私について

院長 酒井 亮一

先輩方から技術を直接学び、白内障手術に力を入れてきました。

父親が開業医で、自宅で外科医をしていました。僕が幼少の頃、入院施設もありました。ある時、応接間で父と介助の先生が、手術終わりにお酒を飲みながら談笑していた姿を見て、僕も何時かは手術をしてみたいと、子供心に感じていました。
大学で色々な科を回って勉強している時に、濁った水晶体が除去され眼内レンズが挿入された時に、顕微鏡の中でまるで夜が明けたように感じたのが印象的でした。以前から開業も考えていたので、設備的・人員的にも眼科なら対応できると思ったのが、眼科を志望した大きな理由でした。その選択は間違っていなかったように思います。

大学では、白内障・硝子体手術も続けていましたが、当時の教授が緑内障専門であったこともあり、視神経乳頭血流に関する研究をして、学位をいただきました。その流れで現在でも、緑内障の患者様への治療は、通常の点眼治療に加えて、直線偏光近赤外線による星状神経節近傍照射療法(SGL)を希望者に行っています。SGLにより、交感神経を緩和することで血流を改善し視神経保護作用で緑内障進行抑制を目指しています。

研修医時代、当時すでに多数の白内障症例件数を行っていた大阪の北野病院で3年半研修を受けました。ちょうど白内障術式が、水晶体嚢外摘出術から現在の超音波乳化吸引術への移行期でした。その時期に先輩方の多数の症例を勉強し、また自分で術者として経験させていただいたことで、貴重な経験を得ることができました。 また当時は現在とは違いそれほど画像媒体が普及していなかったので、高名な術者の手術を見るために、学会に参加したり、直接病院に出向いて手術を見学させてもらったりして、技術を習得していました。ちょうど昔の職人の修行によく似ていました。そこでの経験が現在の礎になっており、白内障手術には自信を持って臨んでいます。

手術について

いつもどおりを丁寧に。一定のルーティーンを大事に手術に望みます。

手術に対しては一定のルーティーンを守っています。手術日前日には、外食せず、禁酒して早々に床につきます。当院では午後から手術をしていますが、手術途中で生理現象を催さない様、昼食をできるだけ控え、水分も最小限にしています。

手術開始直前に、高名な術者のDVDを観て、イメージトレーニングしてから自分の手術に臨んでいます。手術は特別なことはせず、いつもと同じように、少し時間が掛かってもよいので、丁寧な手術操作を心掛けています。結果的にはその方が、術後経過が良好になると考えています。

以前、自分自身が歯科でインプラント治療を受けたときの経験がそうさせています。布で顔を覆われて口だけ露出した状態で、当然先生方の姿は見えません。もちろん先生の技術は信用しているのですが、目も覆われているため、知りえる情報源は、聴覚だけです。異常に聴覚が研ぎ澄まされ、先生の器具を持つ音、術衣の擦れる音・足音、最後には呼吸音まで聞こえるようになりました。その一つ一つの音が気になったのをよく覚えています。患者様は同様に、聴覚が鋭敏となっているはずなので、術中「大丈夫ですか」「順調ですよ」「もうすぐ終わりますよ」など声掛けをするようにしています。
手術翌日に眼帯をはずしたとき、患者様の嬉しそうなお顔を見るのが、医療従事者としての喜びです。中には、非常に困難な症例もありますが、「先生良く見えます」の一言でその時の苦労も吹き飛んでしまいます。

医療に対して

医院内観

患者様の治療を、チームで支えます。

医療は、職員全体で関わって初めて成立するものと考えています。院内でよく話すのは、医院での職員の関係は、例えるとサッカーチームのようです。医師がフォワードであれば、看護師はミッドフィルダーで、検査・事務職はバックスのようなもので、全ての役割がバランス良く機能して初めて病気という敵に勝つことができます。そのためにはお互いの役割を尊重して助けあいながら、患者様に接するようお願いすることにより、現実として良い状態を維持していると思っています。

現状に満足せず、新しい医療知識を得られるよう、できるだけ学会・勉強会に参加するように心掛けています。検査機械においても可能な限り、良いものを選ぶようにしています。 地元の地域医療に携わるため、新しい医療行為でも、挑戦的な医療行為はできるだけ避け、全国的に承認された医療行為を採用するようにしています。最近では、近視進行抑制治療も始めています。開院当初からの理念の一つとして「前へ」があります。ともすれば、日常に疲れて立ち止まったりすることもあります。その時は診察室の壁に飾ったこの言葉の額を見て、少しずつ前進できるよう頑張っています。 

地域の医療機関での目的は、まず病気を治すことだと思います。医療機関は医療行為・医療情報を患者様に提供し、患者様は疾患・治療について理解して、両者が一体となって病気と立ち向かっていくことが大切だと思っています。この想いは開院当初から抱いていた想いですが、当初はその想いを上手に患者様にお伝えすることができていなかった様で、熱い想いが患者様には少し怖い印象を与えてしまったこともあったようです。 最近は、専門用語をできるだけ控えて、ゆっくりした口調でまたパンフレットなどを使用しながら、なるだけ患者様に病気の原因・状態・治療方法・病気の予後など説明することで、治療がより円滑に進んでいるように感じます。同時に治療時の医療従事者の態度・言動・雰囲気により患者様の医療側への信頼度がかなり変動し、その後の治療経過に影響を及ぼすことも経験しているので、接遇にはかなり気をつけています。ただ、まだまだ未熟なために、忙しかったり、焦ってしまったりすると患者様に不安や不十分な思いを感じさせていることもあり、反省して今後一層診療態度には気をつけていきたいと思っています。

元々地元出身なので、幼少期の知り合いの方との距離感は割と近くて、世間話が弾むこともありますが、全ての患者様と、医療機関としてのある一定の節度を保ちながら、できるだけ親近感を大切にして治療にあたりたいと思っています。不安な気持ちで受診された患者様が、笑顔で診察室から家路につかれるような医院であるよう今後も精進していきたいと思っています。